武蔵野音大 投稿者:マリーグダー  投稿日: 7月 1日(火)07時05分56秒

自由席ということでしたので、6時開場のところ5時から並びました。
しかし、その割にはちょっとピントの外れた席を選んだようなーー。
もっと早くから並んでおられる方もいらっしゃいました。

ベートーヴェンホール、1000人を超える収容人数ですが、超満席でした。
今日のゲキチ先生、昨日と同じご衣裳。黒のシャンタン素材(と思われる)
の上下と、コード刺繍の入ったジレ。もう、かっこよすぎです。

チャイナ・ゲイトという曲は、初めて聴きました(予習していませんでした)。
ああ、でも、演奏会で未知の曲に出会うというのも、新鮮でよいですね。
流れるような美しい曲でした。

何かとままこ扱いされているモーツァルトの幻想曲ですが、この曲だけですよ、
全ての演奏会でエントリーされている曲は!!
大田では、確かに鍵盤によくはまっていなかったような、少しぼやけた印象も
ありましたが、二本松→武蔵野と完成度が上がってきています。
紀尾井は皆さま、気合を入れてお聴きください。

続く13のエチュード、まず曲目をご紹介しましょう。
Op25-1(エイオリアンハープ)、2、10-8、11、10、25-5、6、7、9(ちょうちょう)、
10-5(黒鍵)、6、25-12(大洋)、11(木枯らし)

今日は聴衆に音大生が多いということもあってか、より着実な演奏を
心がけておられるようでした。前半はスピードちょっぴり控えめだったかな?
超難曲の25-6が終ったあたりからゲキチ先生もますますエンジンが
かかって来ました。木枯らしでは足元の空気がビリビリ振動しているのが分かりました。

最後の2曲ですが、大洋の最後の和音、右のバス音(E)を残しながら一瞬ペダルを切って、
木枯らしの最初の音(E)に移行していたんですよね。
このような構成を考えると、ゲキチ先生のショパンエチュードのCDは、作品番号順には
並ばないのではないかと思いますね。ゲキチ先生独自の演奏効果と詩情を加味した
オリジナルのオーダーになりそうーー。
(余談になりますが、リパッティのショパンワルツの音源は、彼独自の並び方をしていたようです。)早く、早くCD出してください!!!!!!!

後半はもう、いつも通りノリノリでした。ヒナステラは、二本松よりも更に良かったです。
今日は、ロミオとジュリエットから、一気に「ウィリアム・テル」に行きました。
これにはもう呆然。ロミオ〜も、もの凄く体力使う編曲なんですよ。
加えて梶山様がご説明くださったようなスピード。
最後のフレーズの前では客席に一瞥という余裕までーー。
いったいあのスレンダーな体のどこにそのようなエネルギーを
お持ちなのでしょう?昨日はもう感動を通り越して
はっきり申しあげまして、口ポカ状態でした(すみません、品が無くって)。
木枯らしからあとは、最前列の床は大きく振動していました。。。

ゲキチ先生、昨日に引き続き大満足のご様子でした。加えて今日は大ホール、
ピアノはスタインウェイ。割れんばかりの大拍手につつまれました。
二階席からは、手を振っている人多数ーー。

爆音拍手に迎えられてのアンコールは、ハンガリー狂詩曲の#6、
音の絵のOp33-6(これ、今までで最高の出来)、最後にセレナーデ。
セレナーデはVariation毎にゲキチ先生の合図があり、会場は
笑いに包まれました。ノリノリすぎて、セレナーデからは外れちゃったかも。
また、興奮で目が冴えてしまいました(笑)。

二本松の公演も、秀逸でした。でも昨日の武蔵野は本当にいい意味で演奏者、
聴衆ともに最高に弾けていたと思います。
やはり、ゲキチ先生、大ホールの大拍手が一番お似合いです。
昨日の先生の笑顔もとても素敵でした。

それから、もうひとつ嬉しかったこと。
開場前に並んでいる時、とても品の良いお母様とお嬢様のお二人連れに
お会いしました。去年の三鷹の演奏を聴いて、ゲキチ先生の演奏のとりこに
なられたそうで、再び武蔵野音大まで聴きに来てくださったということでした。
少しでも、ゲキチ先生の生演奏に触れる機会が増えることを、切望します。

 投稿者:梶山 弘  投稿日: 7月 1日(火)00時12分19秒
 今日の武蔵野公演では、最後の「ウィリアムテル」では明らかにテンポが速すぎて、「これはこのままでは最後まで行けないだろう」と思いましたが、その通り。更に、テンポが加速されて行く!!じゃないですか。「もうだめだこりゃあ破綻する」と思ったのですが、更に、最後に加速して行き、いとも軽々と音速を超えて行き、しかも、それがきちんと音楽になっているじゃないですか。リストが生きていても、きっと弟子入りしたことでしょう!!!今日はこのような爆演でしたが、それでも全体的に繊細で美しく、音量も控えめでした。